なぜPM経験者こそ「自分の価値の言語化」が必要か?
「PMとして長年キャリアを積んできたけれど、技術面にはブランクがある」
「SES企業やITコンサルへの転職を考えているけれど、若手エンジニアと話がかみ合うか不安」
60代のPM経験者が再スタートを切るとき、意外と多いのが 「自分の市場価値をうまく言葉にできない」 という問題です。
人事の立場で言わせてください。
多くのシニアPMは、面接で「コミュニケーション力」「調整力」「部下との対話力」などの対人スキルを武器にすることが多いです。
もちろんそれ自体は大切ですが、それだけで採用したいと企業が思うか? を考えてみてほしいのです。
「対人スキルだけ」では選ばれない理由
現場では、対人調整が上手なだけのシニアPM は正直言って珍しくありません。
どの会社にも若手の優秀なPM候補はいますし、コストも抑えられます。
では、どんなPMなら年齢に関係なく「この人に任せたい」と思われるのか?
それは、「自分のマネジメント手法がどの会社でも再現性がある」と証明できる人です。
例えば、
- どのプロジェクトマネジメントフレームワークを使っているのか?
- どのような手法に沿って課題を解決してきたのか?
- どの規模感のプロジェクトを、どのプロセスで成功に導いたのか?
こういった話が具体的に話せる人は、
「この人は属人的ではなく、標準的なPMスキルを持っている」と評価されます。
自分のスキルが「どの会社でも通用する」ことを証明する
私からのアドバイスはシンプルです。
- 「自分のPMスキルは何を基準にしているのか?」を説明できるようにする
- 必要に応じて、それを裏付ける資格を取る
- 実績とセットで語れるようにする
これだけで、面接官が感じる信頼度が変わります。
PMにおすすめの資格は「基準」と「姿勢」を示す道具
「資格なんて必要ですか?」という声をよく聞きます。
実績や経験談でしっかり語れるなら、資格は必須ではありません。
しかし、「自分のスキルが体系的に整理されている」 ことを
誰が見ても分かる形で示すには資格は非常に有効です。
60代PM経験者に特におすすめしたい資格例
✅ PMP(Project Management Professional)
世界標準のPMフレームワークを理解している証拠になります。
PMBOKに沿ってマネジメントしていると話せれば、他社でもすぐに活かせると評価されやすいです。
✅ スクラムマスター
アジャイル開発が当たり前になった今、ウォーターフォール型だけでなく、スクラムの基本を知っているかは大きな強みです。
✅ ITIL
ITサービスマネジメントの基本をおさえておけば、インフラ寄りのプロジェクトや運用現場でも通用します。
プラスαで技術を“浅く広く”押さえるのが差になる
対人調整力だけでなく、技術に対するキャッチアップ姿勢を見せると、
「若手エンジニアや顧客と正面から対話できる人だ」と評価されます。
たとえば——
✅ AWSクラウドプラクティショナー
クラウドの基本概念を証明する入り口。クラウド移行案件での会話に困らなくなります。
✅ G検定(ジェネラリスト検定)
AIの基礎と活用事例を知ることで、顧客の新しい提案やPoC案件にも貢献できます。
✅ 情報セキュリティマネジメント試験
PMに不可欠なセキュリティの基本知識をアップデートできます。
資格は「取って終わり」ではない
大切なのは、資格を取ったあとです。
経歴書には、「資格で得た知識をどう活かしたか」 を具体的に書きましょう。
【例】
・AWSクラウドプラクティショナー(2024年取得)
→ クラウド移行案件で要件定義フェーズの会話がスムーズに。
・G検定(2024年取得)
→ AI活用の基本を理解し、顧客のPoC検討に初期提案をプラスできた。
資格は 「学び直した行動の証明」 であり、
「若手と一緒に技術をキャッチアップする姿勢がある人だ」と信頼感を生む武器です。
面接での“伝え方”が一番大切
- 「自分はどんなPM手法でプロジェクトを成功させてきたか?」
- 「それを別の環境でも再現できるのはなぜか?」
- 「どの資格や学びでアップデートを続けているか?」
この3つを筋道立てて話せるだけで、
「ただのベテランPM」から「信頼できる再現性あるPM」に見えます。
まとめ|資格は「自分をアップデートしている証拠」
60代だからこそ、
✅ 「調整力だけの人」ではなく
✅ 「どの現場でも通用する標準スキルを持っている人」
✅ 「技術に向き合う姿勢がある人」
を面接で表現してみてください。
そのための補強として、資格はとても有効です。
「何を学び直すか?」「どう活かしたか?」を具体的に言葉にできる人が、
これからのPMキャリアを選ばれる人材にしていきます。
あなたの経験に「アップデート」を加えて、
まだまだ選ばれるPMでいましょう!
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