自分の強みを言語化できますか?
「長年働いてきたのに、いざ履歴書や面接となると、何も書けない」
「経験はあるはずなのに、“何ができる人なのか”が説明できない」
役職定年・定年後の再就職で、多くの方が最初にぶつかる壁が「キャリアの棚卸し」です。
本記事では、なぜキャリアを整理できないのか?
そして、自分の市場価値を高めるために今から始めるべき棚卸しの手順をご紹介します。
📉 なぜキャリアの棚卸しができないのか?
❌ 「ずっと会社で働いてきたのに」と戸惑う理由
実は、企業の中での仕事は、
・役割が決まっていて
・評価基準も曖昧で
・周囲と調整しながら進めるものが多いため、
“自分ひとりの成果”として語りにくい構造になっています。
🌀 キャリアが言語化できない主な原因は?
- ✅ 成果を「自分ごと」として捉えていない
- ✅ 自分の得意分野を意識したことがない
- ✅ 社内でしか通用しない言葉で覚えている
- ✅ 賞や表彰、昇進など「肩書き」ばかりを語ってしまう
これらの状態では、面接官に「再現性があるスキル」として伝わりません。
📌 言語化できないと“市場価値ゼロ”に見える
たとえばこんな会話、していませんか?
面接官「マネジメント経験は?」
求職者「部長として30人の部下を見ていました」
面接官「具体的には?」
求職者「いや…全体を見ながら、業務を進めていました」
これでは、何ができるのか・どんな成果を出したのかが全く伝わりません。
**今、求められているのは「成果を説明できる力」**なのです。
✅ キャリアの棚卸しは「構造化」すれば誰でもできる
🔧 Step1:時系列で“職務経験”を並べる
まずは、過去の職歴を紙やパソコンで時系列に整理しましょう。
【例】
・1987年~:〇〇株式会社 入社
・1995年~:営業部リーダーとして~
・2005年~:商品開発部へ異動、〇〇プロジェクトを担当
・2015年~:部長に昇進、〇〇制度を立ち上げ など
🔧 Step2:それぞれのポジションで「成果・工夫・役割」を書く
各フェーズで、自分がやっていたことを以下の観点で掘り下げます:
- ✅ どんな課題を解決したか?
- ✅ どんな工夫・提案をしたか?
- ✅ 数値的な成果(売上UP、コスト削減、人材育成)などは?
- ✅ それはどんなスキル・知識を活用したか?
🔧 Step3:スキルの“汎用性”を見極める
「この経験は他社でも活かせるか?」
と自問自答してみましょう。
【例】
・〇〇製品のプロモーション企画 → ⇒ 消費者目線で訴求する力(マーケスキル)
・社内調整を通して新制度導入 → ⇒ 抵抗を乗り越える提案スキル・交渉力
・後輩育成での教育係 → ⇒ OJT設計力、フィードバックスキル
💡 キャリアは「事実 × 解釈」で価値になる
同じ経験でも、伝え方次第で「ただの仕事」になるか、「再現性あるスキル」に見えるかが分かれます。
事実:「営業リーダーを5年間経験」
解釈:「成果が落ちていたチームを立て直し、前年比120%の実績を達成。KPI管理と1on1で改善」
この「解釈=ストーリー化」ができる人は、どの企業でも求められる存在です。
🔍 さらに深掘り!“問いかけテンプレート”で棚卸し精度を上げる
- あなたが一番やりがいを感じた仕事は?
- あなたが工夫して、改善したことは?
- あなたに頼られていた理由は?
- それを他の会社でもできるとしたら、どう説明しますか?
💬 まとめ|自分のキャリアは「使える形」に変換しよう
✅ 定年後は「自分で自分を説明する時代」
✅ キャリアの棚卸しは“市場視点”で再構成する必要がある
✅ 今からでも、言語化力は磨ける!
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