「企業内スキル」と「市場価値」の違いに気づいていますか?
「役職定年を迎えて、しばらくしたら再就職を考えようと思っていた」
「大企業でそれなりにポジションもあり、経験も積んだ。だから転職もスムーズにいくだろうと…」
しかし現実はそう甘くありません。
応募しても書類が通らない。面接に呼ばれても“ピンとこない”と言われる。
そんな声を、多くのシニア転職希望者から聞きます。
いったいなぜ、あれほどの実績を持っていた人が、転職市場で苦戦してしまうのか?
本記事では、その“落とし穴”を明らかにし、これからのキャリアに必要な視点をお伝えします。
❌ なぜ、転職先が決まらないのか?
答えはシンプルです。
「企業内でしか通用しないスキル」を積み上げてきたから
👔 企業内で評価される人材像は、市場で求められる人材と違う
大企業に長年勤めてきた方が、そこで認められたことは事実です。
社内調整、部門間の合意形成、会議体の回し方、稟議の通し方…。
いわば、「その会社でうまくやるためのスキル」=企業順応スキルです。
しかし、他社の人事が見るのは「社外でも通用する力があるか?」という一点。
・再現性があるか?
・新しい環境でも価値を出せるか?
・リーダーシップや専門性が見えるか?
ここを問われます。
🧩 企業順応スキル vs. 市場価値スキル
項目 | 企業順応スキル | 市場価値スキル |
---|---|---|
評価者 | 自社上司・役員 | 転職市場・採用担当者 |
活躍の場 | 所属企業限定 | どの会社でも活用可 |
例 | 社内調整、稟議運用、社内文化理解 | データ分析、提案力、マネジメントの再現性 |
求められる職種 | 間接部門や管理職の補佐 | プレイングマネージャー、専門職 |
📉 「すごい人」のはずなのに、採用されない現実
大企業で部長だった人が、ベンチャー企業の面接で「即戦力にならない」と言われる。
これはよくある話です。
なぜなら、**求められているのは「肩書き」ではなく「自走できるスキル」**だから。
- パワポが部下任せだった人
- 新しいツールに抵抗感がある人
- 企画提案が「誰かの承認前提」でしか考えられない人
こういった傾向は、「組織の歯車としては優秀だった」ことを示しますが、“これからの時代の雇われ方”とはズレています。
🧠 求められるのは「汎用的な問題解決力」と「自分の頭で考える力」
これから転職を考える人に必要なのは、
「会社に合わせる力」から「会社を選べる力」への転換です。
たとえば以下のような経験は、どんな会社でも通用する資産になり得ます:
- ✔ 特定業界の課題を解決してきた知見
- ✔ 顧客やクライアントと直接やりとりして成果を出した体験
- ✔ チームを動かす中での育成・改善の仕組み
- ✔ トラブルを乗り越えた具体的な工夫と結果
💡 転職市場で評価される「スキルの言語化」
面接では、「あなたのスキルは何ですか?」と聞かれます。
この時、「部長としてマネジメントしていました」だけでは弱い。
✅ どんな数値を改善したのか?
✅ 何を工夫してどんな成果を出したのか?
✅ それをどう他社でも再現できるのか?
ここまで説明できて、初めて**「市場価値がある人材」として見なされる**のです。
🛠 今からでもできる3つの準備
① 自分の“汎用スキル”を棚卸しする
・Excel、パワポなどのITツールは問題なく使えるか?
・言われたことを実行するだけでなく、提案・改善をしてきた実績はあるか?
② 小さなアウトプットを日常化する
・学んだことをブログやSNSに書いてみる
・オンライン講座で新しい知識に触れる(例:Udemy、Schoo、YouTube)
「インプット → 自分の言葉で表現する」習慣が、市場価値を高めてくれます。
③ 自分の強みを、外の視点で見てもらう
- キャリアコーチ、転職エージェント、同業他社の知人などに
「自分の経験、他社でも通用すると思いますか?」と聞いてみましょう。
主観ではなく、客観視がカギです。
💬 まとめ|会社を出た瞬間から「市場の目」で見られる
✅ 企業内で評価された実績が、そのまま市場で通用するとは限らない
✅ 大事なのは「どこでも通用するスキル」の言語化
✅ 今からでも“自分をアップデート”することはできる
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